産後の体の状態は
産後の体は虚弱(きょじゃく)状態。
出産後はたくさんの体力気力・血液を消費しており、非常に体が弱っています。
血液の損失によってさまざまな炎症を起こしやすくなっています。
気血の流れが乱れることによってめまいや腹痛などが起こりやすくなります。
気の消耗によって胃腸が弱くなり、消化吸収がしにくくなります。
そんな状態ですぐさま育児のスタート!
体も心も元気じゃないとハードな育児についていけません。
悪血(おけつ)を排出しつつ新しい血を補い、虚弱状態をいかに回復させ元気な体に出来るかが、産後ケアの重要なポイントと言えます。
いち早く虚弱状態から抜け出すため
虚弱状態をそのままに、もしくは順調に回復が進まないと心身ともに様々な不調を引き起こします。
・悪露の残存
・子宮復古が順調でない
・消化、吸収機能の低下
・免疫機能の低下
・母乳面の悩み(分泌不良や乳腺炎)
・産後うつ
・育児ノイローゼ
妊娠により大きくなった子宮は出産直後から収縮を始め6週間程で元に戻りますが、いつまでも虚弱状態が続くと産褥期(産後6~8週)の回復の大きな妨げとなってしまいます。
そのため、この産後6週間までを特に大事な回復時期の心身のケアが大切であると考えていますので、産後1.5~3か月ごろまでを目安に1回目のケアをお勧めします。
産後のノイローゼ予防にも
産後うつは栄養不足が引き金になることをご存知でしょうか?
もちろんそれだけが産後うつの誘引ではありませんが、栄養とメンタルバランスには大きな関係があることが分かっております。
夜間授乳の期間は興奮(交感神経)とリラックス(副交感神経)のスイッチが激しく切替わり、自律神経の乱れも引き起こします。
抱っこや授乳により、肩や首のこり感、腰の痛みなど筋肉系の不調も多くなります。
栄養不足と自律神経の乱れは、不調を長引かせ、徐々に心も弱らせてしまいます。
人間の体は細胞の集まりですから、体も心も元気でいるためには栄養と酸素を運んでくれる血液が不可欠。
その血液は細胞を再生させるための栄養と酸素で満たされていなければなりません。
鍼と灸を使った治療は、薬を使わずに体が栄養を消化・吸収できるよう助け、元気な体に導くことで育児ノイローゼの予防にもつながります。
お子様との新しい日々を健やかに過ごすためにも、産後のお身体は特に大切になさってください。
《こんな症状の改善にも》
・股関節や腰の痛み、肩や首のこり感
・手首や肘の痛み(腱鞘炎や関節炎)
・産後、感情の波が激しい
・頭痛やめまいがする
・母乳の出が悪い、母乳ケア