ブログ

2018.03.14多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)の方の鍼灸治療

今回は多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)と診断を受けた方への内容となっております。

 

通常、月に1回成熟し20mm以上に育った卵が卵巣から飛び出し排卵となりますが、

多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)の方は卵が成熟しずらく、10mmほどの小さな卵がたくさん卵巣内で並び、なかなかそれ以上の大きさに育たない状態です。

 

原因は卵巣内の男性ホルモンが多いことが原因と言われております。

クリニックでの治療には排卵誘発剤を使って排卵のチャンスを増やすことが行われます。

自力で卵を育てられていない(成熟させられない)→お疲れサイン・栄養不足サイン

卵に栄養が届いていない→血流ドロドロサイン

成熟した卵をプッっと吐き出せない→吐き出す力がない=お疲れサイン

 

 

PCOSという状態は「卵巣」で起こっているピンポイントの状態なので、

このPCOSという卵巣の症状+上記のサインを読み取り、全体的な治療を行うことが大切と考えます。

 

「どうして卵を育てられなくなっているのか」

「どうして成熟した卵を吐き出す力がないのか」

 

東洋医学が出来るのは

この根本的なところにも注目し、そこを改善していくことで卵を成熟させて吐き出す自力を育てていくという治療です。

 

 

PCOSの方で多いのは、揚げ物・甘い物・乳製品大好き、または頻繁に食べる方が多いです。

これらの食品は血液をドロドロ・ねばねばにしてしまうので、PCOSと診断が出ている方・またクリニックで治療受けていないけどその可能性がある方には控えて(止めて)頂いています。

 

鍼治療では血液の中のネバネバのを取り、血液の流れをよくすることで栄養とホルモンを卵巣まで届けられるようにしていきます。

 

卵を卵巣のなかで育てるためには、卵巣に栄養やホルモンが十分に運ばれていないといけません。

 

しかし胃腸機能が悪く肉や魚をあまり食べられない方、

また胃腸機能は悪くないけれど肉や魚、卵をなどのタンパク質よりもご飯やパンなどの糖質の方が沢山食べている方などは、卵巣に運ぶべき栄養やホルモンが不足しており体が虚弱しています。

虚弱している方はお腹の下の力がなく、つんつんとしてみるとタポタポと中で水が動くような感触がします。

 

栄養を体の中に取り込むためにはやはり食事の改善です。

そのためには肉や魚、卵などホルモンや血液の原料ともなるたんぱく質を増やした食事をしてください。

 

治療は胃腸の働きが弱く消化したものの栄養が取り込めないのであれば胃腸機能の改善にも働きかけ、

また今まで糖質や甘いものを多く食べてきた方は腸内が炎症状態にあり栄養を吸収できない体になってしまっているため、胃腸の炎症を抑えるよう働きかけていきます。

 

PCOSや不妊症などへの治療に限らず、根本的に体を変えようとするならば食事はとても大事なポイントになってきます。

 

薬の作用で排卵を起こさせることは簡単ですが(薬でも排卵しない場合もありますが)、卵を成熟させ、排卵させる自力を育てることも大事な治療です。

自力がない体で薬により排卵を起こさせることが続くと、体も卵巣も疲労し、不妊治療自体がストップすることもあり得ます。

 

PCOSの方、まず間食を含めた食事の内容も見直してみてくださいね。

 

 

 

 

 

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です