こんにちは。妊活から産後までを東洋医学でサポートするLuLie(ルリエ)鍼灸院です。
先日、母乳育児をしたいママをサポートするBirth Keeper様主催の講習会へいってきました。
テーマは「スキンシップ育児」
親と子の愛着関係には、特に乳幼児期のスキンシップがとっても大切という内容です。
愛着(心理学的):親と子の間に築く、特別で情緒的な関係のこと。
つまりは信頼関係ということです。
この愛着(信頼)関係の形成は次のような過程を経て作られるようです。
(不安・苛立ちのような不快な感情)

①抱っこなどのスキンシップ

②温かい、お母さんのにおい(快の感覚)

③安心・安全(快の感情)

④自分にとっての安全基地と認識
両親は自分が不安な時、怖いとき、必ず答え応えてくれる!
両親が心の拠り所となり、安心できる場所となるのです。
この繰り返しによって子供との信頼関係が築かれていくわけですね。
スキンシップには、子供の体と心にとっても、両親にとっても更にいいことがあります。
抱っこなどの皮膚接触は感覚神経を通して脳へ伝わり、
抱っこされている子供・したいる大人も共に幸せホルモンと言われるオキシトシンを分泌させるのです。
このオキシトシンはストレス耐性や免疫力、精神安定、知能数にまで良い影響を与えてくれます。
以前、ネグレクトや暴力を行う両親によって育てられ愛着関係がない子供は将来、慢性疼痛を引き起こす確率が高いという発表を聞いたことがあります。
親が子供に与える影響って、本当に大きいですね。
抱っこ1つで大人も子供も心も体も大事に大きく変わる。
ただ、これらはあくまで愛情のオマケ。
頭が賢い子供になるから!
体が強くなるから!
と、大人の欲でするスキンシップはただの皮膚接触でしかありません。
今回の講演者である山口創先生もおっしゃっていました。
心と目が子供に向いてないスキンシップでは、意味がないと。
抱っこやバグは大好きを伝えるものですもんね。
純粋な気持ちで向き合いたいものです。
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2018年6月11日9:40 AM | カテゴリー : マタニティ期, 治療, 育児
こんにちは(^^) 豊中少路・不妊鍼灸専門のLuLie鍼灸院です。
私たち鍼灸師は、治療に入る前に色々なところから体の情報を集めます。
その内の1つ、舌は臓腑の異常を知るとっても大切な情報源。
舌自体の色や形、苔の色や光沢を診ていきます。
健康な状態の時は淡紅色で、薄くて白い苔がのっており、柔らかくて適度に湿っている舌。
臓腑間のバランスが崩れ不調が隠れているいる方は、舌の苔が黄色くなったり、地図状舌になったり、舌が震えたりと様々な合図が現れます。
子宝治療に来る方にはどんなタイプの舌が多いかご紹介しますね!
タイプ1◆薄いピンクの舌+舌の苔がない+ぼてっとしていて歯の痕がある

薄い(白に近い)ピンクの舌は血液が不足している状態、そして苔がなく歯の痕がついているのは脾や胃が弱っている状態を表します。
消化機能の低下は冷えの原因へと繋がるので
◯生理痛がある(温めると和らぐ)
◯貧血症状がある
◯肩のこりを強く感じる
◯疲れやすい
◯呼吸が浅い
◯お腹が張りやすい
◯細かいことが気になる、許せない
というような症状が現れます。
妊娠を目指すためには消化器の働きを良くし、まずは血液をしっかりと作れるようにしていくことが大事。
冷えは血液が足りない状態(血虚)と、血を押し出す気のエネルギーが無い(気虚)が作り出してしまうものなので、冷えの改善には消化機能の改善は必須なのです!!
また脾が弱い方の傾向として少し神経質なところがあります。
自分の中の許容範囲を広げて、小さなことにこだわらない・許すことを心掛けることも治療には必要です。
ご自身のことを褒めてあげたり、許すことはできていますか?
タイプ2◆真っ赤な舌+赤いツブツブ+割れ目

真っ赤な舌と赤いツブツブ、イチゴのような舌。これは腎が弱り身体を冷やすための水が不足することで、心や肝に熱を溜めこんでいる状態を反映しています。
また舌にある割れ目は体のなかの熱が旺盛になり、水分を蒸発させてしまったために乾燥して出来てしまったのです。
◯ストレスを強く感じる
◯イライラしやすい
◯排卵が14日より早め
◯生理時に塊が出る
◯甘いものが好き
◯口内炎や湿疹、吹き出物など炎症症状がでやすい
こんな風に熱による症状が現れるのが、イチゴ舌の方の傾向です。
足りない水分を補い、不要な熱を取り除くことが治療のポイントですが足りていないものを補う治療よりも、熱を取り除くほうが難しいのです。
熱の原因はストレス。ストレスの発散や気持ちの切り換えがうまく出来ないために体の中に蓄積してしまいます。
上手に発散することが熱を溜めない大切なポイントとなります。
多く見られるのはこの2つの舌。
中医学では肝・腎・脾の調和がとれていてこそ妊娠に結び付くと考えています。
肝は生殖器、脾は妊娠維持力に、腎は性ホルモンに深く関係している臓腑。
どこかが弱まっても、強すぎても妊娠は出来ません。
この弱まっている臓腑や強くなりすぎている機能を知るための情報が舌にはあるのです。
是非、毎日の体調チェックに舌を見てみてください(^^)
体の中の状態を診ることができますよ♬
クリックしてくださいね(^^)↘

2018年5月28日11:01 AM | カテゴリー : 不妊治療, 未分類, 治療
こんにちは
豊中少路 不妊鍼灸専門 LuLie鍼灸院
楠田由佳です。
さてさて・・・
私の趣味の1つはネットサーフィンなのですが、
Instagramの記事を徘徊しておりましたら「つわり」についての投稿を見つけました。
つわりが酷くげーげーしてダウンしている奥様に
「つわりは病気じゃないんだからー」と、いう旦那様。
これ腹立ちますよね~。
私は幸い軽い方でしたが、それでも通勤時の電車は辛かった(;_;)
東洋医学から診るとつわりは病気です。
人の体の中身はこんな感じです。

※腎臓や子宮、肺や心臓などは省いております。
胃に入った食べ物は、膵臓や肝臓の助けを借りて消化を始めます。
そして腸へ送られて栄養を吸収し、食べ物のカスは便として外へ出す、という流れがあります。
上から下へおろしていきます。
妊娠をすると、この上から下へおろす機能が (消化→大腸へ送る→便をだす)弱まってしまうのです。
人間の正常機能である”おろす”ということが出来なくなっているのですから、
つわりは病気なのです。
この上から下へおろす、という行程は気や血も同様に行われています。
そして下へおろせなくなったものが詰まり、
つわりの症状を引き起こすと考えられています。
つわりの治療は
◎消化機能を高める
◎任脈を整え、詰まっているものを流す
これがポイントとなります。

任脈というツボの道は、生殖器系や消化器系の真上を通る道です。
その中でも中脘(ちゅうかん)といわれるツボはつわり治療で使われる常用穴です。
子宮を収縮させたりするものではありませんので、安心して使ってもらえるツボです。
肝臓から出る管や膵臓から出る管、胃から庁へ消化したものを送る管がみぞおち当たりに集まっています。
ここが詰まるとげっぷや気持ち悪さが酷くなりますので、
電子レンジで温めたへそ灸をみぞおち~お臍の辺りにおいて温めてあげると、上に上がってくるような気持ち悪さを和らげてくれます
サロンではお腹だけではなく骨盤をみたり、
脚のツボを使って腹部の流れだけではなく全身の治療して詰まりを起こさないようにしていきます。
しかしつわり対策は妊娠前からしっかり行っておくことで、酷くなることを予防できちゃいます。
疲れや交感神経を使うことはつわりの症状を酷くさせてしまいます。
どうか休めるならお仕事休んで、
家事はほどほどにして体を休めてくださいね。
なぜなら寝込まないといけないくらいのつわりは病気だから!
我慢ではなく治療が必要なのです!

2018年5月15日10:41 AM | カテゴリー : マタニティ期, 未分類, 治療, 産後
こんにちは。あっという間にGWが終わってしまいましたね。
私はゆっくりとさせてもらいましたが、通常運転になりGW中に補給したエネルギーをもうすでに使い果たしてしまいそうです(^^;)
最近不妊治療のサポートをさせて頂くなかで思うことは
妊娠を望んでいる人みんなに、赤ちゃんが来てほしい、ということ。
不妊治療には正解がありませんよね。
同じ症状があって、同じ薬を飲んだのに一方は妊娠に至り、もう一人はなかなか授かることが出来ない。
同じような治療をしたのにみんながみんな妊娠できるとは限りません。

人工授精1回目で妊娠に至る人もいれば、5回行ってもダメな人もいる。
採卵・培養が上手く進み、高額な移植を数回行っても着床できない人もいる。
例えば1000万円治療にかければ赤ちゃんを必ず授かることが出来るなら、きっと頑張って支払う人は多いと思います。
でもそうではない。
思うように進まない。
思い描いていたように妊娠できない。
治療には金がかかる。
だから仕事はやめられないけど、仕事のストレスが不妊の原因かもしれないなら仕事を辞めたい。
不妊治療には色々な不安があり、葛藤があり、もどかしさがあり、我慢や制限が存在します。
妊娠できる日を楽しみに色々と取り組まれる方がいらっしゃいます。
ホルモン剤投与などのクリニックでの治療の他に、ヨガ・サプリ・よもぎ蒸し・・・など
世の中には妊活に良いと言われている事がたくさん存在しますが、結果に結びつくかは人それぞれです。
◯◯はしてもいいと思いますか?
◯◯するといいと聞くのですが、先生はどう思われますか?
よく質問を頂きますが、私の答えは「いいと思いますよ!でも合うか合わないかはやってみないと分からないですね」です。
疲れやすい人、発散が上手に出来ずに熱がこもりやすい人、運動を控えた方がいい人、逆にゆっくりのお散歩程度の運動がいい人。
色々なタイプの不妊女性がいらっしゃいますので、世の中でオススメしている妊活方法が一概にあなたに合うとは言えません。
誰にでもできる治療法としては
早寝・食事の見直しのみです。
栄養は妊娠する体作り、そして妊娠を維持する力のためにしっかり見直すべきテーマです。
血やコレステロールがないのに女性ホルモンやふっくらとした子宮内膜を作ることなんてできませんよね。
腸内からの栄養を邪魔してしまう砂糖の摂取は止めた方がいいです。
そしてお野菜中心の精進料理よりも、血の原料となるお肉や魚を増やした食事にしてください。
また十分な睡眠は良質な卵胞を作り、着床しやすい子宮を作り出してくれます。
睡眠時は副交感神経(リラックス神経)が働く時間が長くなりますので、食べた物を消化し、栄養を吸収してくれます。
早く寝ることはいいことしかありません。
あなたの自力を育ててくれます。
この2つは万人に効く治療法とも言えますね。
簡単なようで難しい早寝と栄養改善。
副作用もないし体にはいい効果しかありませんので、不妊女性はこの二つを徹底して取り組んでみてほしいと思います。
働きながら実践するにはどうしたらいいか?それはあなたにしか決められません。
あなたを応援しています。
私も一緒に頑張ります。

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2018年5月9日7:13 PM | カテゴリー : マタニティ期, 不妊治療, 未分類, 治療, 産後, 育児
こんにちは(^^)
豊中少路の不妊鍼灸専門・LuLie鍼灸院の楠田由佳です。
前回は”足りなくて生理が起こらない人”の内容でしたね。
今回は“詰まって生理が起こらない人”です。
生理や妊娠に関係するツボの道は1つではありません。
生殖器の道、消化器系の道、生命力に関係する道、それらの調和を保とうとする道。
生理や妊娠はそれらのすべての巡りが順調で、調和がとれており、元気だからこそ成立するのです。
ツボの道を詰まらせて生理を遅らせる原因は冷え・ストレス・どろどろの血の塊(血瘀)です。
①冷えタイプ
消化が悪く食物からエネルギーを得られない人に多い。
その他日頃周りに気を遣いすぎる性格の人、接客業をしている人、人と多く接し頭を沢山使う人などは血や気を沢山使うため不足しており、そのことによって冷えや痛みが生まれてしまいます。
◆生まれつき虚弱体質
◆経血量は少ない
◆血の色は暗赤色
◆小さい塊が出る
◆いつも下腹部が冷たい。押すと痛みがひどくなる
◆温めると和らぐ
◆糖質>タンパク質(肉・魚・卵など)の食事バランス
このタイプの方は、生理後や出産後の子宮が疲れた後に生ものや冷たい物を食べると冷えが悪化するため気をつけましょう。

②ストレスタイプ
世の中には上手にストレスを発散できる人、そうではない人がいますよね。
このタイプの方はストレスや怒りを上手に発散することができずにいることで気を巡らせることが出来ずに詰まらせてしまうことが原因です。
◆よくイライラする
◆昔にあった嫌なことを思い出してイライラ・くよくよしてしまう
◆生理が7日以上50日まで遅れる
◆経血量は少ない
◆胸やお腹、脇腹が張っている
生まれつき繊細な方です。でも怒りすぎたりクヨクヨしすぎは自分を傷つけることにもなります。
些細なことで怒らないこと、寛大になり自分のことも許す。それがポイントです。
そして香辛料は余分な熱を発生させて詰まらせる原因にもなるので控えましょう(^^)

③ドロドロ血瘀タイプ
血液や気はツボの道に沿って一定のスピード・量で巡って、体に栄養を届けています。
そして血が充分になると生理が起こります。
この流れが滞って体に悪い血(血瘀)が溜まってしまい生理や妊娠に関わる道を阻害してしまうことが、生理が遅れる原因です。
◆7日以上生理が遅れる
◆経血は紫に近く、黒っぽい塊が出る
◆顔色は青暗く血色が悪い
◆ストレスを感じやすい
◆考えすぎる傾向かある
◆よく体をどこかにぶつける
ドロドロ血瘀タイプの方もストレスタイプの方と同じで「発散」が苦手な方。
自分なりの発散方法を見つけてください。
考えすぎずに、前向きで楽観的な心を持つように自分を訓練するのです。
食事面では香辛料を使った料理、高カロリーな食事や生ものは血瘀になりやすいので控えてください。

病院でもらう薬はみんなに効くものです。
でも東洋医学で診る原因はもっと細かくて人それぞれ違います。性格や生活習慣が違うのですから当たり前ですね。
薬で治療していくのもいいですが、ご自身の力で生理を起こさせるようにしていくのも立派な治療です。
「生理がこない」とずーーーとお薬を飲む人生を送りたいですか?そこから抜け出すのは自分の努力次第です。
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2018年4月20日12:49 PM | カテゴリー : 不妊治療, 未分類
こんにちは!
女性専門鍼灸師 LuLie鍼灸院の楠田由佳です(^^)
先日逆子治療をした30週の方から、頭の位置が戻っていました~と嬉しい連絡をいただきました。
こういう報告は励みになりますね♬嬉しい!!
さて、不妊鍼灸をする際に生理周期への対応ははとても大切な項目です。
25~38日が正常周期と言われていますが、
ホルモンの分泌異常や甲状腺の分泌異常があると、この周期から大きく外れたり、不安定な周期になったりします。
私は月経開始日から排卵までの日数を14日、もしくは14日以上になるように整えていくようにしています。
まずは生理周期が40日間隔で来る稀発月経(きはつげっけい)について。
稀発月経とは周期が40日間隔と遅れがちの生理のこと。
字の通り、月経の発生が稀(まれ)なのです。
初潮が始まる時期や、40代以降の閉経期は周期が安定せずに乱れがちになるのですが、
それ以外の時期で比較的周期が安定してくる20~40歳前の時期に、
周期が39日以上に延びる場合はまず婦人科の受診をするべきでしょう。
ホルモンの分泌異常や、甲状腺機能異常、強いストレスが関わっている場合もあります。
この稀発月経を東洋医学で診ると・・・
弱りタイプ(虚証)と詰まりタイプ(実証)に分けられます。
弱りタイプの人の多くは、生まれつき虚弱体質であったり、長期的な不調により胃腸の働きが弱くなっているために、
食事から栄養などのパワーを吸収できなくなっているのです。
子宮=コップとしましょう。
コップの中に少しずつ血が溜まっていきます。コップの中の血がいっぱいになり溢れることで生理が始まります。
弱りタイプの方はこのコップに溜めるべき血が作れないことで、生理を起こすことができないのです。
◆初潮が遅かった
◆生理中下腹部が冷えて痛い。温めると和らぐ。
◆経血はさらさらとして色は薄い
◆生理がだらだらと始まり、1~2日目に生理痛がある
◆唇の色は薄紫、または薄ピンク
◆めまい、立ち眩みがある
◆少食、またはご飯を中心に食べる(魚や肉の摂取量が少ない)

少しずつ、少しずつ食べ物からのパワーをもらい、
血液を作れるような体にしていかないといけません。
弱々しい体では赤ちゃんを育てられませんからね。
まずは消化の悪いもの揚げ物や油分の多いクリーム系の料理などを控える、
冷たいものを摂らない、
お肉は鶏肉や豚肉を中心に食べる(それでも胃が張る方はミンチ肉から)
工夫して、少しずつ食べ物からの血の原料を吸収できるようにしましょう。
お臍とみぞおちを結んだラインの真ん中に、へそ灸(←レンジで温めるタイプのやつ)を置くのもオススメです!
消化機能を高めて、しっかりパワーを作り込みましょう。
まずはそこからです♪

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2018年4月17日1:22 PM | カテゴリー : 不妊治療, 未分類, 治療
子宝セラピーを受けてい頂いている方で、気になった方には貧血の検査をお願いしています。
気になるというのは・・・
✔流産経験がある
✔鉄不足症状がある
✔脈がいつでもか弱い方
✔二人目妊活の方

貧血の検査では基礎項目として赤血球数・ヘモグロビンなどは必ず測るのですが、それに追加してフェリチンの数値を測って頂きたいのです。
◇フェリチン・・・赤血球の外に保存されている鉄の指標。貯蔵鉄(銀行)
◇ヘモグロビン・・・赤血球の中にある鉄の指標(日常的に使える財布)
ヘモグロビンは酸素を全身に運ぶ仕事があるため、吸収された鉄は最優先でヘモグロビンへ回されます。
月経や出産で財布の中にある鉄はどんどん使われていきます。
食べ物から鉄を吸収し補給がしっかりできていれば欠乏することはありませんが、もしも補給が足りずにお財布の中の鉄が無くなってしまった場合は、銀行に貯めてある鉄を使います。
ですから、ヘモグロビンの数値が正常でもフェリチンという貯蔵鉄が欠乏している「隠れ貧血」が沢山いらっしゃるのです。

フェリチンの数値が不妊症と関係しているという説があります。
しかし反対に関係ないと言った情報も。
実際にアメリカの生殖医学会のよる研究で、不妊症患者と妊孕性のある女性の間でフェリチン濃度を比べた結果、不妊症女性はやや低めの数値となっているものの有意な差はないとの報告もあるみたいですが・・・。
その研究結果を出しているアメリカでは着床不全や流産・早産を防ぐためにフェリチン40以下の女性の妊娠は推奨していなかったり・・・。
さてどっちなのか(・・?
結論、私は関係していると思っています。
理由は・・・
①卵子の老化を抑える酵素が働くためには鉄が必要だから
②子宮内膜を作る材料だから
③妊娠中の母体の生命維持にも鉄は必要不可欠
④脳内でセロトニンを作るのにも、ミトコンドリア内でエネルギー作成にも鉄が使われるから
※セロトニン:うつや不安を和らげるホルモン
フェリチン低下だけが不妊症の原因になるとは言いませんが、器質的な原因がない方で不妊の方はフェリチン対策はしっかりと取るべきだと考えています。
毎月生理が起こる・血の元となる肉や魚を食べず糖質が多い食事を摂る、このような生活で鉄が不足していないワケがないと思いますよ。
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2018年4月11日10:51 AM | カテゴリー : マタニティ期, 不妊治療, 産後, 育児
最近は逆子の治療が続いております。
なぜか逆子治療は20代の妊婦さんの治療はあまりなく、30代の妊婦さんがほとんど。

妊娠30週くらいまでは子宮の中にまだゆとりがあるために、赤ちゃんの頭の位置はくるくると変わります。
通常赤ちゃんの頭はお母さんのつま先の方向に向いているのですが、体が大きくなり子宮の中で動くスペースがなくなると、頭が上の位置のまま戻れなくなってしまいます。
逆子の治療として外回転術などがありますが、リスクのことを考え取り入れていない産婦人科も多いようですね。
原因としてはお母さんの骨盤の狭さ、臍の緒が短いなど、色々とあげられております。
赤ちゃんの頭の向きによっても色々名前はついていますが、治療方法に違いはありませんのでこちらでは詳しくは記載しません(^^;)
※知りたい方はネットで検索してみてください。

鍼灸師が逆子の治療を行うときは「冷え」を取るためにお灸を使います。
しかしお灸をする前にしなくてはいけないことが・・・
お母さんの体を緩めること!!
スペースのない窮屈な子宮のままでは、どんなに逆子体操やお灸を頑張って行っても戻らない。
子宮も筋肉ですから、お母さんが緊張したり難しいことばかり考えて交感神経を使ってばかりいるとお腹も血管も縮こまってしまいます。
なので逆子の治療で必須なことは
お母さんにリラックスしてもらい緩んで頂くことです。
リラックスすると血管も全身だけではなく子宮の筋肉もゆるむので、体操やお灸の効果も出やすくなります。
さてお母さんの骨盤やお腹の硬さ、冷えの状況を確認したら治療スタートです(^^)
使うツボは血の病を治すツボ、子宮の位置を戻すツボ、体を温めるツボ、状態に合わせて心をリラックスさせるツボなども使います。
逆子のツボとして有名な至陰ももちろん使います。

一度で赤ちゃんが戻ることもあれば、数回治療しても戻らない場合もあります。
戻るか戻らないかは赤ちゃんが決めるのでしょうね。
もし治療をするのであれば32週までには受けることをおススメします。
34週でも戻る赤ちゃんはいらっしゃいましたので、一度お近くの鍼灸院に相談してみてはいかかでしょうか(^^)

2018年4月2日10:15 AM | カテゴリー : マタニティ期, 未分類, 治療
今日は砂糖のお話。
妊活に励む方、今お腹に赤ちゃんがいらっしゃる方、産後赤ちゃんのお世話に忙しい方、
甘いもの好きですか?よく召し上がりますか?
私はめっっちゃ大好きでした。
産後は、夜間授乳を頑張った自分へのご褒美として毎日シュークリームやエクレア、プリンを食べていましたが…
今は自分の経験も含めた上で、
治療に来られる方には甘いものは止めて欲しいと伝えます。
砂糖(以下、糖と記載します)を沢山摂り続けると何が問題かというと
①腸管の炎症をひきおこす
②鉄の吸収を邪魔する
③コルチゾールが大量に分泌される
からです。

腸管の中には善玉コレステロール(LDL)と悪玉コレステロール(HDL)の二種類のコレステロールが存在します。
善玉コレステロールとは血液中の余分なコレステロールを回収し運ぶことがお仕事。
悪玉コレステロールは動脈硬化を促進したり、血管を詰まらせる危険因子となります。
糖を摂ると、その糖を消化するために沢山の酵素を消費していきますが、酵素を使っても消化できなかった糖は胃や腸に張り付いて残ります。
張りついた糖は胃がんや胃炎を引き起こすピロリ菌の大好物。
胃炎や胃がんにならないため、体内では白血球がピロリ菌と戦ってくれるのですが、この役目を終えた白血球の死骸を掃除する度に今度は活性酵素が増えていきます。
この活性酵素が増えると悪玉コレステロールが増え、結果胃や腸管の炎症を引き起こしてしまうのです。
腸管の炎症が起こると栄養を吸収することができなくなりますので、炎症を起こしつづけるということは栄養失調状態を引き起こします。
炎症により吸収できなくなるものの中には「鉄」も含まれます。
妊娠、妊娠維持、胎児の発育、産後うつの予防にも必要とされる鉄が吸収できないのは大問題ですね。
これが妊娠前後の女性には特に糖の摂りすぎを止めてほしい理由の1つです。

①ご飯や甘いものなど糖を摂ると、体内では血糖値が急上昇します。
⏬
②すると今度はインスリンというホルモンを出し血糖値を下げていきます。
⏬
③再び血糖値の低下をキャッチした体は、血糖値を上げるために副腎からホルモン(アドレナリンとコルチゾール)を分泌させます。
これにより、血糖値の下がりすぎを防ぐことが出来るのです。
体の中で起こる①~③の反応が長期的に続くと、たくさん働いた副腎はだんだんと疲れてしまいます。
副腎が疲れるとその影響は甲状腺や卵巣にまで波及します。
その結果、卵巣で作られるホルモンの低下が妊娠力の低下に繋がっていきます。
また血糖値の低下をキャッチし、上げようとするアドレナリンは興奮状態に導くホルモン。
アドレナリンが分泌されることで攻撃性が増し、イライラしたり怒りっぽくなったりと心を不安定にしたりギスギスさせたりさます。
糖の過剰摂取は心の状態にも影響を与えるのです。
甘いものを食べると、私たちは幸せな気持ちになりますよね。
脳からセロトニンという幸せホルモンが出るためです。
これが甘いものを止められない理由。
“砂糖依存症”とも言えます。
✔便秘や下痢をおこしやすい
✔お腹がはりやすい
✔甘いものをよく食べる
✔皮膚に不調が出やすい(湿疹、吹き出物、アトピーなど)
✔いつも疲労感を感じる、疲れやすい
✔胃薬を長く飲んでいる
✔生理の度に鎮痛剤を飲んでいる
いくつか当てはまる方は要注意です。
すでに腸の炎症を引き起こしているかもしれません。
妊活歴が長い方、特に卵胞が育ちにくい・排卵障害や黄体機能不全など改善したい症状がある方は砂糖断ちをお勧めします。
覚悟を決めて実践すると基礎体温から変わってきますよ。
よ。
2018年3月25日2:35 PM | カテゴリー : マタニティ期, 不妊治療, 未分類, 産後
今回は多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)と診断を受けた方への内容となっております。
通常、月に1回成熟し20mm以上に育った卵が卵巣から飛び出し排卵となりますが、
多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)の方は卵が成熟しずらく、10mmほどの小さな卵がたくさん卵巣内で並び、なかなかそれ以上の大きさに育たない状態です。
原因は卵巣内の男性ホルモンが多いことが原因と言われております。
クリニックでの治療には排卵誘発剤を使って排卵のチャンスを増やすことが行われます。

✔自力で卵を育てられていない(成熟させられない)→お疲れサイン・栄養不足サイン
✔卵に栄養が届いていない→血流ドロドロサイン
✔成熟した卵をプッっと吐き出せない→吐き出す力がない=お疲れサイン
PCOSという状態は「卵巣」で起こっているピンポイントの状態なので、
このPCOSという卵巣の症状+上記のサインを読み取り、全体的な治療を行うことが大切と考えます。
「どうして卵を育てられなくなっているのか」
「どうして成熟した卵を吐き出す力がないのか」
東洋医学が出来るのは
この根本的なところにも注目し、そこを改善していくことで卵を成熟させて吐き出す自力を育てていくという治療です。

PCOSの方で多いのは、揚げ物・甘い物・乳製品大好き、または頻繁に食べる方が多いです。
これらの食品は血液をドロドロ・ねばねばにしてしまうので、PCOSと診断が出ている方・またクリニックで治療受けていないけどその可能性がある方には控えて(止めて)頂いています。
鍼治療では血液の中のネバネバのを取り、血液の流れをよくすることで栄養とホルモンを卵巣まで届けられるようにしていきます。
卵を卵巣のなかで育てるためには、卵巣に栄養やホルモンが十分に運ばれていないといけません。
しかし胃腸機能が悪く肉や魚をあまり食べられない方、
また胃腸機能は悪くないけれど肉や魚、卵をなどのタンパク質よりもご飯やパンなどの糖質の方が沢山食べている方などは、卵巣に運ぶべき栄養やホルモンが不足しており体が虚弱しています。
虚弱している方はお腹の下の力がなく、つんつんとしてみるとタポタポと中で水が動くような感触がします。
栄養を体の中に取り込むためにはやはり食事の改善です。
そのためには肉や魚、卵などホルモンや血液の原料ともなるたんぱく質を増やした食事をしてください。
治療は胃腸の働きが弱く消化したものの栄養が取り込めないのであれば胃腸機能の改善にも働きかけ、
また今まで糖質や甘いものを多く食べてきた方は腸内が炎症状態にあり栄養を吸収できない体になってしまっているため、胃腸の炎症を抑えるよう働きかけていきます。


PCOSや不妊症などへの治療に限らず、根本的に体を変えようとするならば食事はとても大事なポイントになってきます。
薬の作用で排卵を起こさせることは簡単ですが(薬でも排卵しない場合もありますが)、卵を成熟させ、排卵させる自力を育てることも大事な治療です。
自力がない体で薬により排卵を起こさせることが続くと、体も卵巣も疲労し、不妊治療自体がストップすることもあり得ます。
PCOSの方、まず間食を含めた食事の内容も見直してみてくださいね。

2018年3月14日12:43 PM | カテゴリー : 未分類
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