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2026.08.31多嚢胞性卵巣症候群と鍼灸|妊活中に知っておきたいこと

「生理がなかなか来ないな」
「排卵日がわかりにくい」
「卵胞がたくさんできると言われた」
「PCOSだから妊娠しにくいのかな……」

妊活をはじめて
「多嚢胞性卵巣症候群(以下PCOS)」と診断されると
不安になる方は少なくありません。

PCOSは
排卵が起こりにくくなりますが
PCOSだからと言っても妊娠できる確率が減ったり
流産の確立があげるわけではありません。

大切なのは
「PCOS」という診断名だけを見るのではなく

月経周期
排卵の状態
ホルモン値(月経期)
卵巣の反応
血糖やインスリンなどの状態

そして現在受けている
不妊治療を含めて考えることだと思います。

この記事では
PCOSとはどのような状態なのか
なぜ妊娠しにくさにつながるのか

そして妊活中に
鍼灸を取り入れる意味について

妊活鍼灸を専門とする鍼灸師の視点から
わかりやすくお話しします。

PCOSとは?

PCOSは「多嚢胞性卵巣症候群」と呼ばれる
女性の生殖機能に関わる内分泌疾患です。

PCOSは卵巣に多数の嚢胞が形成され
月経異常や不妊を引き起こす病態です。

日本産科婦人科学会の診断基準では
以下の3項目すべてを満たす場合に
PCOSと診断されます。


①月経周期異常
無月経、希発月経、無排卵周期症)

②多囊胞卵巣
両側卵巣に多数の小卵胞が見られ
少なくとも一方の卵巣で直径2-9mmの小卵胞が10個以上存在する

③アンドロゲン過剰症
血中アンドロゲン高値
またはアンドロゲン過剰症状


代表的な特徴としては

・排卵が起こりにくい
・月経周期が長い、または不規則
・卵巣に小さな卵胞が多数みられる
・男性ホルモンの作用が強くなる

などがあります。

PCOSでは卵胞が育ち始めても
排卵まで成熟せずに
途中で成長が止まってしまうことがあります。

そのため
「卵胞はたくさんあるのに
なかなか排卵しないという状態がおこるのです。

妊活では排卵のタイミングが重要になるため
排卵障害がある場合にはタイミング法や人工授精

必要に応じて排卵誘発などの治療が行われます。

ただしPCOSの状態は
すべての方が同じではありません。


「PCOS=排卵しない」と考えるのではなく
実際の月経周期やホルモン値
超音波検査などから
現在の状態を把握することが大切です。

妊娠しにくいのか?

PCOSの妊活で大きなポイントになるのが
「排卵」です。

排卵が毎月安定して起こっていれば
タイミングを合わせることができます。

病院での人工授精も
だいたいのスケジュールが
組みやすくなったり
人工授精がしやすかったりします。

しかし月経周期が長かったり
排卵が不規則だったりすると

「いつ排卵するのかわからない」
「タイミングを取る時期が難しい」
「何か月も生理が来ない」

ということが起こります。

排卵検査薬も
LHサージが起こる前に
LHが検査薬に反応したりして

どれがLHサージ(陽性)なの?!
もう排卵するの!?

と、陽性のタイミングが
分かりずらかったりします。


ということもあって、
「妊娠しにくい」のではなく

「タイミングを取るのが難しい」
と言った方が近いと思います。

またPCOSでは卵巣だけではなく
糖代謝やインスリン抵抗性
男性ホルモンなど
複数の要素が関係することがあります。

だからこそ
「卵巣だけを見る」のではなく
身体全体の状態を確認することが重要です。

AMHが高いことも

PCOSの方では
AMH(抗ミュラー管ホルモン)が
高めに出ることが多いです。

AMHは
卵巣内にある発育途中の
卵胞の数を反映する指標のひとつ。

そのため
「AMHが高い
=卵子がたくさんある
=妊娠しやすい」


と単純に考えることはできません。

逆に「AMHが高いから妊娠できない」
という意味でもありません。

PCOSの妊活鍼灸では
AMHだけで判断するのではなく
FSH、LH、エストラジオール

甲状腺機能などの検査値や
実際の排卵状況を合わせて考えていくことで

卵胞の成熟度合や
卵巣の反応状態などが読み取ることができます。



AMHについて詳しく知りたい方は
こちらの記事も参考にしてください
▼▼▼
AMHが低い方への鍼灸

PCOSに鍼灸?

ここで
「PCOSに鍼灸は意味があるの?」と
本当に知りたいのはそこだと思います。

結論からいうと
鍼灸はPCOSそのものを治す
治療ではありません。

ただし
1つの卵胞を成熟させるのが苦手な
PCOSさんの体質を

栄養や生活習慣で改善していったり
鍼灸で成熟をサポートすることで

タイミングや人工授精
採卵・移植の際のサポートができます。



これはAMHについての
記事の中でもお伝えしましたが

鍼灸だけで
排卵障害や不妊症を
治療できると考えるものでもありません。

妊活中の鍼灸では
病院で行う不妊治療を土台としながら
身体のコンディションを整えるための
補助的なケアとして取り入れることが大切です。

実際に
PCOSに対する鍼灸研究は
これまでにも行われています。

ある研究では
PCOSに対する鍼灸関連療法について
妊娠率や排卵率、LH、テストステロン
インスリン抵抗性などへの改善が報告されています。
(※ただし鍼灸の有効性を
断定できる段階ではありません。)

さらにCochraneレビューでは
PCOSの排卵障害に対する鍼灸について
1,606人のランダム化比較試験を検討していますが

出生率や妊娠率、排卵率に対する効果については
現時点では不確実性が残るとされています。


つまり「鍼灸を受ければ妊娠率が上がる」
と単純に言うことはできません。


なぜなら
妊娠、出産率には実年齢による染色体異常率が
大きく関係してきるからです。

だからこそルリエ鍼灸院では
「鍼灸でPCOSを治す」という考え方ではなく


まず
という病態を知って、理解して
食事と栄養・生活習慣を整え体質を変えて
鍼灸で卵胞の成長・成熟を後押しする。



こんな風に
妊活中の身体を整えるためのサポートとして
鍼灸を位置づけています。




【参考文献▼▼▼】
早期卵巣不全および多嚢胞性卵巣症候群患者に対する鍼治療の影響
多嚢胞性卵巣症候群に対する鍼治療
体外受精中の多嚢胞性卵巣症候群女性における鍼治療の効果

東洋医学では何をみるか?

PCOSの妊活で鍼灸を考えるとき
重要なのは「PCOSだからこのツボ」
という単純な考え方ではありません。

たとえば

・月経周期
・排卵の有無
・基礎体温
・AMH
・FSH
・LH
・エストラジオール
・甲状腺機能(THS)
・プロラクチン
・血糖やインスリンに関する情報
・採卵や移植など現在の治療段階

などを確認します。

そして東洋医学では
舌・脈・お腹など身体の状態も確認します。

PCOSという同じ
診断名がついていても

「月経が長期間来ない方」
「周期は長いけれど排卵している方」
「採卵で卵胞がたくさん育つ方」
「排卵誘発剤を使っている方」
「体外受精へ進んでいる方」

では妊活の状況はまったく違います。

そのため
診断名だけで施術内容を決めるのではなく
現在の治療段階と身体の状態を確認することを
心がけています。

東洋医学では
PCOSという病態は


特に「腎」「肝」「脾」などの働きや
気・血・水のバランスの失調があると
捉えています。


漢方でも
そういった内容のものが
出されています。


月経周期が長い
冷えを感じる
疲れやすい
むくみやすいなど
複数の身体のサインが重なっている場合があります。


一方でストレスが強く
睡眠が乱れ
月経前の不調が強い方もいます。

東洋医学では
このような身体の変化をひとつずつ確認しながら
鍼やお灸を使って
身体のバランスを整えていきます。



鍼灸ケアの際には
PCOSという背景を持ったうえで

今の身体に何が起きているのかを見ることを
大切にしています。

不妊治療との併用

PCOSの妊活では
病院での治療と鍼灸を併用される方もいます。

実際、妊活鍼灸のクライアント様のうち
多嚢胞性卵巣症候群のかたが
多くいらっしゃいます。

タイミング法、人工授精、排卵誘発
体外受精、採卵、胚移植など


治療の段階によって
身体への負担や注意することは変わります。

そのため
鍼灸を受ける場合も
現在どの治療段階にいるのかを
共有しながら進めることが大切です。

特に採卵前後や胚移植前後などは
治療スケジュールを確認しながら
鍼灸ケア日や施術内容を考えています。


不妊治療と鍼灸の併用については
こちらの記事でも詳しく解説しています。

▼▼▼
不妊治療と鍼灸は併用できる?

▶PCOSの方の採卵

PCOSの方が体外受精を行う場合
卵巣刺激によって多くの卵胞が
育つことがあります。

凍結がうまくいけば

複数個の受精卵を凍結できるので
採卵が少なく済むかもしれない、という
身体への負担は減る一方で


卵胞がたくさん育つことは
メリットだけではありません。

卵巣過剰刺激症候群(OHSS)など
採卵後の注意も必要になるため
採卵後も医療機関による管理が重要です。



またPCOSの方の傾向として
数はたくさん育つが
均等に大きくならない、とうこともあります。



「採卵の結果を必ず良くする」と
考えるのではなく


妊活養生と妊活鍼灸に取り組んだことで
卵胞を均等に成長・成熟させることができ

結果的に凍結結果が向上した、と
考えて頂きたいです。


採卵前からコンディションを整える目的で
鍼灸を活用することが大切です。



PCOS患者のIVF-ETと鍼灸に関するメタ解析では
1,203人を対象に検討され
臨床妊娠率、高品質胚率、出生率などに
有意な改善が報告されました。



また、ゴナドトロピンの使用量・期間や
OHSSの発生率の低下も報告されています。

(※ただし研究によって結果は異なるため
すべてのPCOS患者さんに
同じ効果が期待できるという意味ではありません)

こんな方におすすめです

PCOSで妊活をしている方の中でも
次のようなお悩みがある場合は
ぜひ鍼灸を取り入れてみてほしいです。

・生理周期が長い
・排卵が不規則
・排卵日が予測しにくい
・PCOSと診断された
・AMHが高いと言われた
・排卵誘発剤を使用している
・人工授精を予定している
・体外受精、採卵を予定している
・妊活中の冷えや疲れが気になる
・睡眠やストレスなど身体のコンディションを整えたい
・不妊治療と鍼灸を併用したい

「PCOSだから妊娠しにくい」と
診断名だけで落ち込む必要は
まったくありません。


でもコツがいるのは確か。


卵胞の成熟を
邪魔しているのは?

何に気をつけて
生活したらいいの?

サプリは何を選べばいいの?


こんな疑問を
1人で抱えて解決させるのは
大変すぎます。

PCOSは状態の幅が広く
排卵が起こる方もいれば
排卵誘発が必要な方もいます。

LHとFSHの逆転が
見られない方もいます。


大切なのは
現在の身体の状態と治療内容を把握し
その時点で必要なケアを考えることです。

そのための鍼灸師ですので
ぜひ頼ってくださいね。

豊中で妊活鍼灸なら

ルリエ鍼灸院は
豊中市少路にある妊活鍼灸が得意な
女性専門の鍼灸院です。

PCOSだけを見るのではなく
妊活中のホルモン値や血液検査
月経周期、治療経過などを確認しながら

東洋医学の視点も組み合わせて
身体の状態を考えていきます。

「PCOSと診断されて
これから妊活をどう進めたらいいのかわからない」

「病院の治療と鍼灸を併用したい」

「採卵に向けて身体を整えたい」

そんな方は
現在の治療内容や検査結果を
お持ちのうえ、気軽に相談ください。

病院での治療を大切にしながら
妊活期間を少しでも安心して過ごせるように
並走しながらサポートする。

それが
ルリエ鍼灸院が考える妊活鍼灸です。

豊中・少路周辺で
PCOSの妊活や不妊鍼灸についてお悩みの方は
気軽に相談ください。

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【まとめ】

PCOSはという病態は

「PCOS=妊娠できない」
ということではありません。

妊活では
PCOSという診断名だけを見るのではなく

月経周期、排卵、ホルモン値、血液検査
現在の不妊治療などを
総合的に確認することが大切です。

鍼灸だけに期待するのではなく
生活を整え、食事を変え

不妊治療と適切に併用しながら
妊活中の身体を整えるために
上手に活用することが大切です。

PCOSで妊活を頑張っているけれど
何をしたらいいのかわからない。

そんなときは一人で抱え込まず
今の身体と治療について
一緒に整理してみませんか。

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サポートします。

鍼灸師 YUKA

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