私の復習も兼ねた、東洋医学シリーズ続きます。
前回よりさらに専門的に、オタクチックになっていきます(^^)
東洋医学は気や血液、体内の水分(津液)など、肉眼で見ることのできない物や形のない物も物質化して考えます。
この気・血・津液(しんえき)は人体を構成し、私たちの生命活動を維持する上でとても重要な物質と考えており、この考え方は治療方針を決める上でとても重要になってきます。
それぞれの働きを見ていきましょう!
東洋医学でいう「気」は、陰陽でいう陽に属し動きのあるもので、体の決められた経絡を一定のペースで巡り、体や臓腑の機能をコントロールしたり温める働きを持っています。
気は酸素などの気体でもあるが、熱を産むエネルギーでもあるという点がポイントですね。
そんな気は生まれ持ったものと、食べたものから作られるものに分けられますが、働きは同じ。
代謝や成長を促進させてくれたり、外からの攻撃(風邪やストレス)などから守ってくれたり、内臓が下に下がらないようにつなぎとめてくれたり・・・かなりの働き者です。
気がスムーズに体内を巡ると、心身ともに伸びやかに、のびのびと過ごすことができます。
しかし過労、激怒、うつ、運動不足、暴飲暴食などにより気が停滞したり(気滞)、少なくなる(気虚)と冷えやしびれ、重い痛みや高血圧などを引き起こしてしまいます。


血は血液のことを指し、とても高い栄養と滋潤作用を持っており、全身をすみずみまで巡り臓腑・器官に栄養と潤いを届けてくれます。
この血のおかげで、筋肉をスムーズに動かしたり、見る・触れる・聞くなどの感覚が働くのです。

しかし何らかの問題があり、この血の巡りが悪くなったり(血瘀:けつお)、少なくなったり(血虚)すると、貧血やめまい、情緒が不安定になったりもします。

津液とは体内の正常な液状物質のことで、汗・涙・よだれ・胃液・関節液などのこと体内に存在する水分のことをいいます。
この津液は食べたものから作られ、体表や器官を潤したり、関節をスムーズに動かしてくれたり、気・血・津液のバランスをコントロールしてくれています。
しかし大量に汗をかいたり、大出血などにより体内の水分(津液)が失われ乾燥状態となることで、乾燥肌・ドライアイ・口の渇き・空咳などの症状を引き起こしてしまうのです。

気・血・津液の3つそれぞれの働きをご紹介しました。
この血と津液は陰陽でいう陰に分類されていて、自力で体の中を巡るのが不得意です。ですから動くのが得意な気が、血や津液が体中に巡るように押してくれてます。
と、いうことは血液や水分の代謝をよくするためには、気が滞らないように適度な運動などを行い、のびのびと過ごすことが養生に繋がるということですね。
なんだか一気に訳が分からなくなってしまいましたか?(^^;)
それぞれの働きは細かく分かれていますが、人の体の中には水分(津液)と血液と、その二つを動かしてくれる気というエネルギーがあるんだなぁ、と知って頂ければいいと思います。

「東洋医学とは何ですかシリーズ」は、私自身の復習や患者様に説明させていただく際の予習を兼ねてさせて頂いていますが、このブログを読んでくださる女性を通して、東洋医学にもきちんと学説や治療方針があって、それらを沢山組み合わせて治療を行っているということを、これからも広めてきたいと思います。
あまり薬を使いたくない方、オーガニックや無農薬の野菜などに興味がある方は、東洋医学も割と好きになってもらえるのではないかな。
まだまだ治療の方針を決める基本の学説はあるのですが、専門的な内容が続きましたので少し休憩をいれます♬
季節の変わり目は不調が出やすくなります。
皆様、ご自愛くださいませ。

2017年9月13日11:38 AM | カテゴリー : ご質問, 未分類, 治療
最近、若い女性の方から「東洋医学にすごく興味があるんです♬」というお声をよく頂きます。
それがきっかけで鍼灸も始めたという方も増えています。
私たち鍼灸師にとって「東洋医学」や「はり・灸」は身近なものですが、世間的にはまだ閉鎖的で少し古臭いイメージが根付いている気がしていましたので、とても嬉しかったです(^^)
そして興味があります!というお声とともに多い声が
「東洋医学って何ですか?」
「はりとかお灸って、痛い場所と全然違うところに刺してどうして効くのですか?」というものです。
大まかにはなりすが、鍼灸治療がどんな考え方を元に成り立っているのかお伝えしていきますね。

東洋医学とは、中国・日本・韓国など中東アジアの伝統医学のことをいい、漢方・鍼灸・按摩・養生法(薬膳など)を使った医学のことをいいます。
東洋医学の考え方の基本は「人間も自然界の一部である(天人合一思想)」です。
わたしたちは絶えず自然環境の変化の影響を受けており、その都度外界の変化に適応させて生きています。
また、人の体を構成するそれぞれの組織部分はお互いに密接に連絡しバランスを取りあっていて、そのため病理的にもお互いに影響しあっていると考えています。

人間は自然界の一部だと考える東洋医学では、その自然界にあるものすべてを陰と陽に分けて考えます。
この陰と陽はいつも同じ量はなく、常に変化しながらお互いに依存しあい、制約し、バランスをとっています。
なにかのきっかけでこの陰と陽のバランスが崩れ、どちらか片方のパワーが強くなりすぎたり弱くなりすぎると不調や病気の原因となってしまうのです。
このマークはそんな流動的にバランスをとる陰と陽を表すマークなのです(^^)

例えば・・・
陽・陽証:上、火、熱、昇、明るい、昼、基礎代謝が高い、交感神経緊張型、冷たい水や冷たい料理を好む、便秘傾向
陰・陰証:下、水、寒、降、暗い、夜、基礎代謝が低い、迷走神経緊張型、白湯や温かい食事を好む
このように、形のないものでも特性によってわけて考えるのが陰陽の考え方です。

五行とは、自然界・人間界の事物を木・火・土・金・水の5種類の物質と運動の変化に分類する考え方です。
この5種類のものの間にもお互いに生み出し、お互いに制約するという関係が成り立ち、バランスの取れた平衡状態を保っているのです。
そして、この木・火・土・金・水の5種類の特性の中に、臓器や器官や季節や感情を振り分けます。

例えば・・・
肝は「怒る」という感情を司ります。怒りすぎると肝を傷つけてしまい機能が落ちてしまいます。
また、肝が司る味は酸。酢の物などすっぱいものを食べることで肝の働きを助け、養生してくれます。
このほかにも、方角や色、涙や涎などの分泌液、声色など、すべての事物を特徴・作用・形態に分類しています。
これらは身体のどこが弱まっているのか、逆にどの働きが強すぎるのかを考えるためにとても重要な分類になってきます。
私たち人間は自然の一部ですので、どちらかが強くなりすぎてもいけない、弱すぎてもいけない。
強すぎるものがあればそれを抑制する力があり、逆に弱すぎるところは補って助けてあげる力があります。
陰陽の考え方にしても、5種類のタイプ別に分類する考え方にしても、東洋医学はバランスをとても重要視しています。
今回はまず鍼灸の学校に通う学生が、必ず最初に学ぶ東洋医学の理論を2つ紹介いたしました。
私の復習も兼ねていますので、まだまだ続きます。しばらくお付き合いくださいませ(^^)

2017年9月8日10:09 AM | カテゴリー : ご質問, マタニティ期, 不妊治療, 治療, 産後, 美容
こんにちは(^^)
前回は女性ホルモンについて基本となるお話をさせていただきました。
今回はどうすれば女性ホルモンの働きをよくできるのか、次はその方法をお伝えしますね。
前回お話ししましたが、ホルモンの分泌を低下させる原因は2つありました。
1・自律神経の乱れ
長く続くストレスや緊張状態により、交感神経と副交感神経のスイッチが上手く切替わらない
2・ホルモンを構成する物質(栄養)の不足
ダイエットや偏った食事により、女性ホルモンの原料となるコレステロールが不足
と、いうことは・・・
自律神経のスイッチがスムーズに切り替わり、きちんとリラックスできている体をつくること。
食事の内容を見直して、原料となるコレステロールも適量に摂取すること。
それが改善策となると思います。
食事の内容については、栄養士の方や専門の方にお任せして・・・
ツボを使って、自律神経のバランスを整える方法をお伝えしていきますね。
まずはイライラして、頭の中にその事がずーーーーーと残ってしまっている時や、
一瞬でカッと頭に血がのぼってしまったときにおススメのツボ。

次はショックなことがあって落ち込んだ時や、イライラして気持ちを落ち着かせたいとき、不安が心を覆ってしまっている時におススメのツボ。

そして、自律神経の切り替え(交感神経と副交感神経の切り替え)をスムーズにしてくれるツボ。

ツボへの刺激はお灸でも、指で気持ちの良い程度に押すのも、どちらでも大丈夫です。
お灸をする場合は1つの場所に1~3回ぐらいを目安に行ってみてください(^^)
子宮への血流を上げる方法や、全身の血流をよくしていく方法は
「自宅で妊活ケア①~③」を参考になさってください。
http://lulie-shinkyuin.com/online/2017/07/
女性は男性に比べてホルモンの影響を強く受けていると思います。
生理前は些細なことでも癇にさわるし、妊娠・出産前後ではさらに大きくホルモンが変化して気分も体調もコロコロ変わりますよね。
だからこそ、ホルモン(特に女性ホルモン)のバランスを整えて、体の調子を安定させることが、毎日を穏やかに過ごすことに繋がっていきます。
是非、「おうちでお灸ケア」取り入れてみてくださいね。

2017年9月2日10:10 PM | カテゴリー : マタニティ期, 不妊治療, 未分類, 治療, 産後, 美容
当サロンでは不妊症に対してどのような治療をしていくのですか?とお声をいただきましたので、簡単にですがご紹介しますね(^^)
LuLie鍼灸院も他の鍼灸院と同じように、治療方針は同じです。
身体を整え、妊娠できる力・妊娠を維持する体を作ることが基本の治療方針となります。
そのためにホルモンバランスを整え、卵胞が育ち、排卵をし、着床しやすいふかふかのお腹を鍼灸治療と整体治療を組み合わせた方法で作っていきます。
治療効果を出すために大切なことは、東洋医学でも西洋医学でも、その方の体質や原因を見極めて、原因を探り、正しい治療法を組み立てることです。
原因を探らないまま、ずれたアプローチを長時間繰り返し治療しても効果は出ません。
東洋医学では不妊症も臓器や体内のバランスが崩れた結果、体の表面に出てきた症状の1つと考えます。
根本から不妊体質を改善していくためには、どの臓器が弱まっているのか、何がホルモンの働きを阻害しているのかを、まずは見極めなければなりません。
そのためのものが体質診断チャートです。
当サロンでは初診時にご自身で体質を知って頂くため「体質診断チャート」を行って頂いていますが、「月経」は身体の状態を知るための大切な手掛かりの1つとなります。

これは実際に使っているものの一部になります。
それぞれ、より当てはまる項目に〇をつけて頂き、一番〇が多いところがその方の体質と考えます。
月経の様子+精神状態(イライラする・落ち込みやすい)+便秘の有無+胃腸の状態(食欲や口の渇きの有無)+舌苔の様子など様々な角度から体質を見極めていきますが、注意しなければならないことは、当てはまる体質は1つではなく2つぐらい当てはまるということです。
いくつかの体質が重なっている場合は、より強く体の表面に出てきている体質のほうからアプローチしていきながら、子宮環境を整えるように治療していきます。

子宝セラピーのコースは、「赤ちゃんを望むお母さんの気持ちに、1周期でも早く応えること」を目指しています。
そのために来院日などをこちらからお伝えすることもありますが、基本は相談のうえで決めて頂いており、治療が辛くしんどいものにならないように心掛けています。
「まずは1回だけお試しで・・・」で構いません!!
お気軽にお越しくださいませ(^^)

2017年8月20日10:04 PM | カテゴリー : マタニティ期, 不妊治療, 未分類, 治療, 産後
自宅で妊活ケア、最後は背中編です(^^)
背中は一人ではケアできないので、旦那様と二人で取り組んでみてください。
私は治療を受けられる方の、こんなところをポイントに診ています。

背中、細かく言えば「胸椎(胸のところの背骨)」の状態をしっかり診るようにしています。
なぜかというと、胸椎は「自律神経」と深く関わっている場所だからです。
自律神経とは心臓や血管など臓器の運動をコントロールしてくれる神経で、興奮しているときに働く「交感神経」と、リラックスするときに働く「副交感神経」に分かれます。
この興奮しているときによく働く交感神経は胸椎の中の胸髄とよばれる場所から出ており、その後交感神経節という中継地点を通ります。
そして胃や腸などの臓器に繋がって、お互いの状態を連絡しあいながらコントロールをしてくれているわけです。
内臓に不調が起こるとその情報は神経を通じて連絡され、不調の反応のサインの1つとして胸椎の周りの筋肉が硬くなるのです。
・呼吸が浅い人
・朝スッキリと起きることができない人
・なんだか身体が怠く、疲労感が抜けない人
そんな方は自律神経のスイッチの切り替えがうまく出来ずに、興奮した状態が続いている可能性があります。
治療に来られる方でも、忙しく毎日を過ごしたりストレスをうまく発散できずにいる方は、交感神経が常にONの状態になり、背骨がガタガタとしたり、筋肉が硬くなっている方がとても多いです。
そんなガチガチ背中のケア方法は「熱めのシャワー」!

もちろん背中へのお灸もおすすめですが、一人ではできない場所ですし、お風呂は毎日入るので一人で手軽にケアができます。
少し熱めのお湯をシャワーから出して、背中を中心に3~5分程度あててみてください。
妊活の方だけではなく、産後赤ちゃんのお世話で毎日バタバタと忙しい女性にもおススメです。
もう一つ、背部のケアでおススメの場所は不妊ケアでは定番の「八髎(リョウ)穴(上髎・次髎・中髎・下髎)」です。
仙骨に開いている穴の中にあるツボで、左右合わせて8つの穴があり、この穴の下を生殖器(卵巣・卵管・子宮・卵巣)に繋がっている神経が通っています。
仙骨部分へお灸をすることで、その刺激が坐骨神経・陰部神経・骨盤神経を介して生殖器へと伝わり、ホルモンの伝達がスムーズに行えるように整えくれたり、また血管を広くして血流を上げてくれるので骨盤内の血流UPにも繋がります。
サロンでも排卵期まではこの部分に鍼をしたり、お灸を必ず行うほど定番であり効果のある場所です☆

穴は8つありますが、すべてにする必要はありません。
仙骨の一番上の穴のところ(仙骨部分のポコッと出ている骨のあたり)に左右1~2つずつしてみてください。
そして仙骨部と組み合わせてお灸をしたいのが「腎愈」です。
腎は東洋医学では「生命の源」といわれ、生殖や成長・発育・ホルモンの分泌・免疫系などの機能を司る臓器と考えられています。
腎の機能が弱まると不妊症や免疫の低下が起こるとされているので、ここはケアに是非取り入れて頂きたいです。
お腹・脚・背中とご紹介させていただきましたが、サロンではこれら定番のツボと、その方の体質や弱まっている臓器(働き)に合わせてツボを選ぶようにしています。
自宅では一度に全部の箇所をすると大変なので、この中からいくつか選んでケアしてみてください。
自宅ケアだからこそ、頑張りすぎず、適度に。

2017年8月15日9:54 PM | カテゴリー : 不妊治療, 未分類, 治療, 産後
前回は私が治療の際、身体のどのようなところをチェックしながら診ているかをお話ししました。
今回は脚編を紹介いたします(^^)
脚からは酸素や栄養を各組織・臓器に送り届けた動脈血が、股関節を通ったあと、きちんと重力に負けずに心臓に戻ってきているかを読み取っていきます。
鼠径部・・・お腹を通った腹大動脈は、次は下半身へと続き、鼠径部を通る時には大腿動脈と名前を変えます。
この鼠径部に手を当てて、左右の違い(どちらかが硬く盛り上がっていないか)などを診ることで、鼠径部のところで動脈や静脈が詰まっていないかチェック。
内太もも・・・鼠径部を通った動脈は、やや太ももの内側を取りながら膝へと続きます。
触ってみて冷たくなっていないか、かたいズジのようなものが出来ていないかをチェック。
足首・・・ここには婦人科疾患の治療によく使用する「三陰交」というツボがあります。
整体でも「足首=子宮」と考えているので、足首の冷えなどからも子宮の状態を知る参考にします。

チェックはできましたか?
次はこの部分をケアしていきましょう!ツボは3か所ご紹介します。
今回紹介するツボはインターネットでもよく紹介されている定番のツボの組み合わせですね。
お腹編では、背中を丸め、お腹を縮こまらせながら過ごす方はお腹のところで血管も縮めてしまっているとお話ししましたが、
同時に鼠径部を折りたたんでしまっている方が多いので、股関節のところでもさらに血液の流れを悪くしていまっています。
鼠径部(衝門)を温めることで血管を広げ、さらに血海にもお灸をすることでつま先へと流れる血流を上げてあげましょう。
そしてポイントは三陰交ですが、わたしは使う時期に気をつけています。
不妊や生理痛などの生殖器系の病症の治療に使われる定番のツボですが、排卵した後には使わないようにしています。
その理由は、三陰交は難産の治療の際にも使うことから「おろす」「さげる」という効果もありますので念のためですね。
もちろん排卵後に三陰交にお灸をしたからといって着床に100%影響がでるとは言えません。
大事なことは、「足首=子宮」なので冷えが厳禁ということです!
排卵まではお灸でケアを、排卵したらお灸をするより足湯をして足首からつま先を温めてあげるのがおすすめです♬
せっかく自宅ケアされるなら、ツボを使う時期にもこだわってみましょう。

2017年8月6日2:20 PM | カテゴリー : 不妊治療, 治療
先日、子宝セラピーで整体だけをさせて頂いた方がいらっしゃいました。
鍼灸治療は他院でされていらっしゃったのですが、そちらの先生はどんな方針を立てて、これからどんなスケジュールで治療していくのかを伺ってみると・・・
「よく分かりません…。冷えはあるね、と言われたけどその他は特に何も。どんな方針で治療していくかも、次はいつ行けばいいのかも知りません。」と、いうことでした。
自分の体の治療のことなのに、この方は聞いたりしないのかな?知りたくないのかな??
鍼灸師の先生は、どうして何も話さないのかな???
不妊治療では有名な鍼灸院のようだったのですが、わたしにはハテナなことばかりでした。
トレーニングの効果をきちんと出すための原則の中に「意識性(自覚性の原則)」というものがありますが、これはトレーニングだけではなく治療の時も同じです。
自分の体を知り、治療内容を自覚(意識)して自主的に進めていくのと、セラピストにお任せで何も理解せずに治療していくのとでは大きな差があります。
お灸の存在が広く知られるようになり、自宅でもせんねんきゅうを使ってケアをされている方も多いですよね。
「妊活・お灸・ツボ」とインターネットで検索をすれば、不妊治療に使われるツボの情報が沢山出てきます。
丁寧なサイトはきちんと理由も掲載されていますが、中にはツボの名前と場所だけ書いてあるサイトもあります。
せっかくなので理由を知って効果を最大限に出してほしいなと思います。
子宝セラピーを受けに来ていただく方で、私が大切なポイントとしてチェックしている場所があります。
それは・・・お腹です!

下腹部も大切ですが、お臍からみぞおちまでの上腹部をチェックポイントにしてます。
①柔らかさ
②動き(呼吸に合わせてどのような動きをしているか)
まずは必ずここをチェック。
この上腹部の状態をチェックすることで、子宮や骨盤内の状態を診る参考にしています。
心臓から出た動脈は胸を通り、お腹へと続き、その道のところどころで各臓器に栄養と酸素を運ぶために分かれていきます。
この分かれた血管の道の中に、子宮に栄養と酸素を送る(子宮動脈)と、卵巣に栄養と酸素を送る動脈(卵巣動脈)があります。
このお腹のところで血液の流れが滞っていると、その先の子宮や卵巣に血液や酸素が運ばれなくなってしまうのです。
子宮や卵巣に血液や酸素が運ばれないということは・・・卵胞の成長や子宮内膜の厚さなどにも影響してきます。
仰向けに寝て、ご自身のお臍からみぞおちの辺りまで、示指から環指の3本の指でゆっくり上から押してみてください。
指は入りますか?痛くないですか?指がはじき返されるくらい硬いですか?
指が入らないくらい硬かったり、痛みがあればケアが必要です。
硬くなる原因には、呼吸が浅く胸だけで呼吸をしがちな方、姿勢が前かがみで上腹部を縮こまらせている方が多いです。
そんな方にお勧めなのが、下腹部の「子宝の灸」に「中脘(ちゅうかん)」というツボをプラスしてみましょう(^^)

「中脘(ちゅうかん)」にお灸をすることで、上腹部の緊張を緩め、子宮や卵巣へと続く血管の大元となる動脈(腹大動脈)の血流を高めて上げることができます。
お灸だけではなく、上腹部が縮こまらないように姿勢に気をつける事、ゆっくりとお腹を動かして呼吸をすることも大切です。
自宅ケアも、理由を理解して行うことで効果はぐんっと上がりますよ♬
是非試してみてくださいね。

2017年7月29日11:06 PM | カテゴリー : 不妊治療, 治療
5月より一緒に妊活に取り組ませて頂いている方から、
3回目の胚移植後、妊娠判定が出ましたとの嬉しいご報告をいただきました。
おめでとうございます!(^^)
ご本人様よりブログにて治療の経過や内容、感想を掲載する承諾をいただきましたのでご紹介させていただきます。
大阪市在住 A様(仮)/39歳 初診時:2回目の胚移植直前に来院
Q:鍼灸治療をはじめて、何か実感できた変化はありましたか?
正直、針灸をして体感として感じたことは実はあまりわからなくて。。
それよりも、自分の体質を知ったり、それを改善していこうと努力することがしんどくない、といった感じでしょうか。。
ですが、直後なんとなく体が気持ちいい感じがするのと、ゆか先生と相性がいいような気がするのでそれも針灸の効果なのかも知れませんね。
もう少し続けていくと、自分の体が変化していくのを感じられるかも知れませんね!
との感想をいただきました。
そうですね!確かに回数を重ねれば、より効果を実感できることが増えたかもしれません。
ですが回数を重ねるごとに体は確実に変化されていました。
実はAさんが初めて来院され、脈をとり、体に触れたときに
■冷えがある(自覚はないとのこと)
■体が硬く、ゆとりがない
ということが気になりました。
赤ちゃんが大好きな場所は温かく、ふわふわしたところです。
大人だって冷たくてカチカチのベッドは嫌ですよね(^^;)
移植に向けて改善する点はたくさんありました。
そして更にご自身の体質を知って頂くための「子宝チャート」を行い、次のことを知って頂き、治療に取り組みました。
①冷えや湿気の塊が体の中にあるということを自覚していただき、普段食べている食事・間食も含めて控えたほうがいい食べ物
②脳・筋肉・呼吸・性格など全てにおいて体のゆとりを出すための方法
③体はすべての器官・臓器が連動し繋がっていること

2回目の移植は残念なことに上手く着床に至りませんでした。
その後3回目の移植に向けて、月経後~採卵までに1回、採卵後1回、移植前日1回と治療を重ね、そして判定日・・・
無事に妊娠判定が出たとのことです。
A様が約2か月という短期間で治療の結果が出たのには、アドバイスを実践し、そして治療方針を納得・理解して頂いたからではないかと思います。
今日初めて会った鍼灸師に、しかも信頼できるかどうかも分からない人に
「東洋医学では、あまいもの(特に精製された白砂糖)は体を冷やし、湿気を含んだねばねばした塊を作りやすいので控えてくださいね」といきなりいわれ、実践できる人って少ないですよね。
東洋医学はまだよくわからないけれど、とにかくやってみる!という方だったからこそ、体の変化も早く、そして良い方向に向かったのではないでしょうか。
これから妊活に取り組む方、現在すでに妊活中で大変な思いをされている方、
そのような方のお役に立てればと言って頂きましたので紹介させていただきました。
A様、お腹の赤ちゃんが順調に育ってくれますよう祈っております!

2017年7月22日2:55 PM | カテゴリー : 不妊治療, 患者様のお声, 未分類, 治療
最近、不妊治療への東洋医学(鍼灸治療や漢方治療)の効果が広く認められるようになり、
興味を持っている方や、実際に治療を受けておられる方が多いことを実感しております。
けれど実際に通いたくても、いつどのタイミングで行けばいいのか、
どんなことをするのか、鍼やお灸をすることでどんな効果があるのか、本当に効くのかナゾだらけですよね。
そんな方に是非参考にして頂きたいと思います。
質問:鍼灸治療でどんなことができるの?(’_’?)
◎女性ホルモンのバランスを整える
→排卵に向けて、質の良い卵子の成熟を促します
→黄体ホルモンの体温上昇作用が働くようになります
◎骨盤内の血流の改善
→子宮へ血流を送り、温かくふかふかの子宮内膜を作ります
◎子宮だけでなく全身のバランスを整える
→妊娠力を上げるだけではなく、妊娠を維持できる体を作ります
質問:どれくらいの頻度で通えばいい?(’_’?)
月経周期・移植スケジュールに合わせて決まります。
タイミング法で妊活されている方はこちらを参考にしてください↓

周期が長く排卵が遅れる方や、基礎体温が2層にわかれず周期が分かりづらい方は、
体を診ながら治療のタイミングを取っていくことになりますので、上記とは多少変わってきます。
次はステップアップし、体外受精(IVF)や顕微授精(ICSI)により胚移植される方はこちらを参考にしてください↓

上記の移植スケジュールはあくまでも一例ですので、通われているクリニックのスケジュールに合わせて行うことになります。
初診の方は、まず月経終了後~排卵までの時期に来られることをおススメします。
タイミング法の方でも、ステップアップされた方でも、基本の治療方針は同じです。
①脳と子宮との間で行われる女性ホルモンのやりとりをスムーズにし、卵子の成熟を助け排卵が行われるように整えること
②受精卵が着床しやすいように、ふかふかの温かい子宮を準備すること
③妊娠を維持できる体をつくること
その方の体質に合わせながら、各周期に必要な治療を行っていきます。
質問:本当に鍼やお灸で妊娠するの?(’_’?)
100%ではありません。どんなに医学が進歩しても、技術が進歩しても、ご期待に沿えないことが沢山あります。
けれど、鍼灸治療により骨盤内血流が上がり子宮内膜の厚さが改善されたり、
月経周期が安定してきたりと良い変化をもたらすことができ、
ホルモンバランスだけでなく体内の環境が整うことで妊娠へと導くことができます。
大まかなご紹介ですが、治療について少しでも疑問が解消できれば嬉しいです。
もし不明な点がございましたら、どんな小さな疑問でも結構ですので一度お問合せください。
これから妊活に鍼灸治療を取り入れてみようとお考えの方、
やみくもに回数をこなすような、お金と時間がもったいない通い方はしないでくださいね(^^)

2017年7月16日9:02 PM | カテゴリー : ご質問, 不妊治療, 治療
こんにちは!
関西の梅雨明けも、もうすぐですね(^^♪
さて、LuLie(ルリエ)では
妊活コースをスタートしました!
本オープンに間に合わせるべきだったのですが
きちんと考えて、納得した内容でコースを開始したかったので遅れてしまいました。
もちろん、これからももっと喜んでいただけるようにレベルアップさせていきます(^^)
こちらのコースは
自己・クリニックで妊活をされている方向けのコースです。
・タイミング法で妊娠を目指している
・ステップアップし、人工授精・体外受精・胚移植などで妊娠を目指している
・クリニックには通っていないけれど、妊活のため体を知って整え、妊娠を目指したい
もちろん不妊検査をされていない方でも受けて頂けますが、
私は統合医療(西洋医学と東洋医学の併用)を推奨しているので、まずは不妊検査を受けてからの治療をオススメします。
どのような治療をしていくのか・・・
次のブログで書きますね。
LuLie(ルリエ)は小さなサロンですが、その分ゆっくりとお話ししながら、じっくりと施術を受けて頂けます。
妊活に鍼灸治療を取り入れてみようと考えていらっしゃる方、一度お気軽に連絡下さいませ♬

2017年7月14日10:26 AM | カテゴリー : お知らせ, 不妊治療, 治療
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