こんにちは。
LuLie鍼灸院 鍼灸師の楠田由佳です。
私は仕事柄、不妊治療に取り組んでいらっしゃる方のSNSなどをよく覗きにいくのですが、
皆様やはり何かしらホルモン剤を服用されています。
わたしも3か月ほど黄体ホルモンの薬を飲んだことがありましたが、体調は悪くなるし、肌は荒れるし、心身ともに本当にしんどかったです。
もちろんお薬の力を借りることは悪いことではないです。
けれど、もし薬の副作用でしんどい思いをせずにすむなら、そっちのほうが楽ではありませんか?
今回は自宅で出来る女性ホルモンバランスの働きをよくする方法をご紹介しますね。
①そもそもホルモンって何?
それは・・・
「内分泌腺から分泌され、それぞれ特定の細胞で効果を発揮する物質」です。
分泌されたホルモンは血液に乗って体の中を巡り、特定の細胞でその効果を発揮してくれます。
「ホルモンってどんなホルモンの種類があると思いますか?」とお聞きすると、
ほとんどのみなさんが「え・・・?女性ホルモンだけじゃないんですか?」とおっしゃいます。
ホルモンって、女性ホルモン(卵胞ホルモン・黄体ホルモン)だけではないですよ!(^^)
人間の成長に関わるもの、食べたものを消化するために働くもの、血糖値を抑制するもの、排尿に関わるものなど、人間が生きるために働いてくれているホルモンが沢山あるのです。
身体は内側・外側の変化が起きた時、常に一定に保てるのはこれら沢山のホルモンのおかげです。
②女性ホルモンが卵巣に届くまで
女性ホルモンの分泌は脳の視床下部という器官から指令が送られ、まずは下垂体という器官に伝えられます。
はじめの指令を受け取った下垂体からは、早速卵巣に向けて「卵胞を成長させてね(卵胞刺激ホルモン)」という指令と、「排卵させてね(黄体刺激ホルモン)」という指令が血液に乗って送られます。
無事に2つの指令(ホルモン)を受け取った卵巣は、指令通りに卵胞を成長・成熟させて排卵させていくのです。
③ホルモンの働きを良くする方法とは?
ポイントは―
◎血液の流れを滞らせないこと
◎ホルモンの分泌を低下させないこと
ホルモンは分泌された後、血液に乗って体の各細胞・組織に届くのですから、血液の流れを滞らせてしまうとホルモンが届かなくなるのは当然ですね。
そして、当たり前ですが内分泌腺からの分泌を低下させないことです。
分泌を阻害する原因としては
・自律神経の乱れ(ストレス・長く続く緊張状態)
・ホルモンを構成する物質(栄養)不足
が挙げられます。
※器質的な原因(奇形など)は除きます。
長く緊張状態が続き交感神経がずっと働いている状況では、副交感神経との切り替えができず、自律神経のバランスが上手くとれず乱れを引き起こします。
女性ホルモンが分泌される器官は視床下部・下垂体・卵巣の3つですが、このうち1つでも働きがうまくいかないと卵胞の成熟⇒排卵⇒月経または妊娠という一連の流れが成立しないのです。
また、分泌を低下させるその他の原因としては、ホルモンの原料となる物質の不足が考えられます。
卵胞ホルモンと黄体ホルモンは、共にコレステロールが原料となります。
無理なダイエットやカロリーを気にしすぎた食事では、ホルモンを生成するためのコレステロールが摂れずに、ホルモンの生成自体を低下させてしまうのです。
女性にとって「コレステロール」ってなんとなく敬遠しがちな単語ですが、過剰なコレステロールの制限は、女性ホルモンが作れない原因をもたらしてしまうので注意が必要ですね。
以上の点を踏まえて、次回は自宅で出来るホルモンの働きを方法をお伝えしたいと思います。
2017年8月27日10:22 PM | カテゴリー : マタニティ期, 不妊治療, 未分類, 産後, 美容
当サロンでは不妊症に対してどのような治療をしていくのですか?とお声をいただきましたので、簡単にですがご紹介しますね(^^)
LuLie鍼灸院も他の鍼灸院と同じように、治療方針は同じです。
身体を整え、妊娠できる力・妊娠を維持する体を作ることが基本の治療方針となります。
そのためにホルモンバランスを整え、卵胞が育ち、排卵をし、着床しやすいふかふかのお腹を鍼灸治療と整体治療を組み合わせた方法で作っていきます。
治療効果を出すために大切なことは、東洋医学でも西洋医学でも、その方の体質や原因を見極めて、原因を探り、正しい治療法を組み立てることです。
原因を探らないまま、ずれたアプローチを長時間繰り返し治療しても効果は出ません。
東洋医学では不妊症も臓器や体内のバランスが崩れた結果、体の表面に出てきた症状の1つと考えます。
根本から不妊体質を改善していくためには、どの臓器が弱まっているのか、何がホルモンの働きを阻害しているのかを、まずは見極めなければなりません。
そのためのものが体質診断チャートです。
当サロンでは初診時にご自身で体質を知って頂くため「体質診断チャート」を行って頂いていますが、「月経」は身体の状態を知るための大切な手掛かりの1つとなります。
これは実際に使っているものの一部になります。
それぞれ、より当てはまる項目に〇をつけて頂き、一番〇が多いところがその方の体質と考えます。
月経の様子+精神状態(イライラする・落ち込みやすい)+便秘の有無+胃腸の状態(食欲や口の渇きの有無)+舌苔の様子など様々な角度から体質を見極めていきますが、注意しなければならないことは、当てはまる体質は1つではなく2つぐらい当てはまるということです。
いくつかの体質が重なっている場合は、より強く体の表面に出てきている体質のほうからアプローチしていきながら、子宮環境を整えるように治療していきます。
子宝セラピーのコースは、「赤ちゃんを望むお母さんの気持ちに、1周期でも早く応えること」を目指しています。
そのために来院日などをこちらからお伝えすることもありますが、基本は相談のうえで決めて頂いており、治療が辛くしんどいものにならないように心掛けています。
「まずは1回だけお試しで・・・」で構いません!!
お気軽にお越しくださいませ(^^)
2017年8月20日10:04 PM | カテゴリー : マタニティ期, 不妊治療, 未分類, 治療, 産後
自宅で妊活ケア、最後は背中編です(^^)
背中は一人ではケアできないので、旦那様と二人で取り組んでみてください。
私は治療を受けられる方の、こんなところをポイントに診ています。
背中、細かく言えば「胸椎(胸のところの背骨)」の状態をしっかり診るようにしています。
なぜかというと、胸椎は「自律神経」と深く関わっている場所だからです。
自律神経とは心臓や血管など臓器の運動をコントロールしてくれる神経で、興奮しているときに働く「交感神経」と、リラックスするときに働く「副交感神経」に分かれます。
この興奮しているときによく働く交感神経は胸椎の中の胸髄とよばれる場所から出ており、その後交感神経節という中継地点を通ります。
そして胃や腸などの臓器に繋がって、お互いの状態を連絡しあいながらコントロールをしてくれているわけです。
内臓に不調が起こるとその情報は神経を通じて連絡され、不調の反応のサインの1つとして胸椎の周りの筋肉が硬くなるのです。
・呼吸が浅い人
・朝スッキリと起きることができない人
・なんだか身体が怠く、疲労感が抜けない人
そんな方は自律神経のスイッチの切り替えがうまく出来ずに、興奮した状態が続いている可能性があります。
治療に来られる方でも、忙しく毎日を過ごしたりストレスをうまく発散できずにいる方は、交感神経が常にONの状態になり、背骨がガタガタとしたり、筋肉が硬くなっている方がとても多いです。
そんなガチガチ背中のケア方法は「熱めのシャワー」!
もちろん背中へのお灸もおすすめですが、一人ではできない場所ですし、お風呂は毎日入るので一人で手軽にケアができます。
少し熱めのお湯をシャワーから出して、背中を中心に3~5分程度あててみてください。
妊活の方だけではなく、産後赤ちゃんのお世話で毎日バタバタと忙しい女性にもおススメです。
もう一つ、背部のケアでおススメの場所は不妊ケアでは定番の「八髎(リョウ)穴(上髎・次髎・中髎・下髎)」です。
仙骨に開いている穴の中にあるツボで、左右合わせて8つの穴があり、この穴の下を生殖器(卵巣・卵管・子宮・卵巣)に繋がっている神経が通っています。
仙骨部分へお灸をすることで、その刺激が坐骨神経・陰部神経・骨盤神経を介して生殖器へと伝わり、ホルモンの伝達がスムーズに行えるように整えくれたり、また血管を広くして血流を上げてくれるので骨盤内の血流UPにも繋がります。
サロンでも排卵期まではこの部分に鍼をしたり、お灸を必ず行うほど定番であり効果のある場所です☆
穴は8つありますが、すべてにする必要はありません。
仙骨の一番上の穴のところ(仙骨部分のポコッと出ている骨のあたり)に左右1~2つずつしてみてください。
そして仙骨部と組み合わせてお灸をしたいのが「腎愈」です。
腎は東洋医学では「生命の源」といわれ、生殖や成長・発育・ホルモンの分泌・免疫系などの機能を司る臓器と考えられています。
腎の機能が弱まると不妊症や免疫の低下が起こるとされているので、ここはケアに是非取り入れて頂きたいです。
お腹・脚・背中とご紹介させていただきましたが、サロンではこれら定番のツボと、その方の体質や弱まっている臓器(働き)に合わせてツボを選ぶようにしています。
自宅では一度に全部の箇所をすると大変なので、この中からいくつか選んでケアしてみてください。
自宅ケアだからこそ、頑張りすぎず、適度に。
2017年8月15日9:54 PM | カテゴリー : 不妊治療, 未分類, 治療, 産後
前回は私が治療の際、身体のどのようなところをチェックしながら診ているかをお話ししました。
今回は脚編を紹介いたします(^^)
脚からは酸素や栄養を各組織・臓器に送り届けた動脈血が、股関節を通ったあと、きちんと重力に負けずに心臓に戻ってきているかを読み取っていきます。
鼠径部・・・お腹を通った腹大動脈は、次は下半身へと続き、鼠径部を通る時には大腿動脈と名前を変えます。
この鼠径部に手を当てて、左右の違い(どちらかが硬く盛り上がっていないか)などを診ることで、鼠径部のところで動脈や静脈が詰まっていないかチェック。
内太もも・・・鼠径部を通った動脈は、やや太ももの内側を取りながら膝へと続きます。
触ってみて冷たくなっていないか、かたいズジのようなものが出来ていないかをチェック。
足首・・・ここには婦人科疾患の治療によく使用する「三陰交」というツボがあります。
整体でも「足首=子宮」と考えているので、足首の冷えなどからも子宮の状態を知る参考にします。
チェックはできましたか?
次はこの部分をケアしていきましょう!ツボは3か所ご紹介します。
今回紹介するツボはインターネットでもよく紹介されている定番のツボの組み合わせですね。
お腹編では、背中を丸め、お腹を縮こまらせながら過ごす方はお腹のところで血管も縮めてしまっているとお話ししましたが、
同時に鼠径部を折りたたんでしまっている方が多いので、股関節のところでもさらに血液の流れを悪くしていまっています。
鼠径部(衝門)を温めることで血管を広げ、さらに血海にもお灸をすることでつま先へと流れる血流を上げてあげましょう。
そしてポイントは三陰交ですが、わたしは使う時期に気をつけています。
不妊や生理痛などの生殖器系の病症の治療に使われる定番のツボですが、排卵した後には使わないようにしています。
その理由は、三陰交は難産の治療の際にも使うことから「おろす」「さげる」という効果もありますので念のためですね。
もちろん排卵後に三陰交にお灸をしたからといって着床に100%影響がでるとは言えません。
大事なことは、「足首=子宮」なので冷えが厳禁ということです!
排卵まではお灸でケアを、排卵したらお灸をするより足湯をして足首からつま先を温めてあげるのがおすすめです♬
せっかく自宅ケアされるなら、ツボを使う時期にもこだわってみましょう。
2017年8月6日2:20 PM | カテゴリー : 不妊治療, 治療